以前書いた、和風ホラー作品に関する記事がおかげさまでかなり好評みたいです。
記事はこちらから↓
www.tenkaichi-hanseikai.com
記事を読んでくれた方々の多くが"民俗ホラー作品"や都市伝説ホラーに興味があるようなので、今回はそちらにジャンルを絞っていくつか紹介したいと思います!
近畿地方のある場所について
「近畿地方のある場所について」は、小説投稿サイト"カクヨム"にて公開されているホラーモキュメンタリー作品です。
近畿地方の「ある地域」に関係する様々な文書やインタビュー記事を読みながら、「ある地域」の異常性の真相に迫っていくという作品になっています。
リンクはこちらから↓
kakuyomu.jp
このように、様々な資料を読み進めていく形式をとっている有名な作品としては、"みさき"や"攀縁"などが挙げられますが、個人的にはこれらの作品に負けないほどの魅力があると思います。
特にボリュームがすさまじく、作中の一つ一つの文書は5~10分ほどで読めるくらいの分量なのですが、それらの文書が30作以上収録されているため、読了時には小説1冊を読み切ったくらいの満足感がありました。
また、この作品に登場する怪異がかなり理不尽(超些細なきっかけでも縁が結ばれてしまううえに、実害が大きい)なところも魅力の一つかと思います。個人的には「ぼぎわんが来る」くらいの理不尽さを感じました。
「近畿地方のある場所について」を時系列順に振り返る記事も書いているので、よろしければそちらも"本編を読んだ後に"ご覧ください。(ネタバレを多く含むので要注意です!)
リンクはこちら↓(ネタバレを多く含むので、必ず本編読了後にご覧ください!)
www.tenkaichi-hanseikai.com
ホラー作家、"梨"さん関連の作品
梨さんはネットを中心に活動しているホラー作家さんです。
オモコロやSCP財団といった記事を扱う媒体をはじめ、漫画”コワい話は≠くだけで。”や、テレビ東京の年末特番"このテープもってないですか?"の制作に大きく携わるなど、あらゆるメディアで活躍されています。
代表作の"けりよ"、"しんに"はあまりにも有名で、かくいう私もこの2作をきっかけに民俗ホラー、和風ホラーの世界にハマっていきました。
ここでは、特にお勧めしたい作品をいくつか紹介します。
梨さんのSCP財団記事
かなり作品数が多いので一つ一つには触れませんが、けりよ・しんににハマった方なら全部刺さると思います。
特に"Tale 攀縁"と"Tale やこえ"が非常におススメ。
まるで、禁忌に迫っているのは作品を読んでいる自分自身なのではないか、と錯覚するほど、臨場感MAXの作品です。
また、どちらも好奇心旺盛な人ほど刺さりそうな作品です。
以下のページから読むことができます。
依談ハブ作品
"依談"とは上で紹介した梨さんが提案したホラーのジャンルです。
"派手ではなく、ささやかな怪異であること"や、"読み手を怖がらせるもの"といったルールがあります。
要するに、派手すぎない怪談ってことです。
依談ハブには梨さんの作品以外にも、梨さんが開催している怪談コンテストの応募作品などが多数掲載されています。
その多くが、日本特有のじっとりとした怪談で、"みさき"や"けりよ"のようなドキュメント調のホラーも多数存在しています。
リンクはこちら↓
私個人としては、"せきみちくん"、 "あまいしる", "西濱██氏に関連する分類待ちの情報" の3作品が特におススメです!
上にあげた作品以外にもいろんな切り口のホラー作品がたくさん読めますので、是非チェックしてみてください!
梨さんのnote記事、オモコロ記事など
梨さんはSCP財団ページ以外にも、noteやオモコロなどの媒体に作品を投稿されています。
SCP財団に投稿されていた作品は民俗ホラー寄りだったのに対し、オモコロやnoteにあげられている記事は都市伝説のようなテーマのものが多いです。
しかしながら、テーマが変わっても、梨さんの作品特有の"わかったようでわからない怖さ"は健在で、読んだ後もずっと考察してしまうような作品ばかりです!
またこれらの作品は、”梨さんが自分の経験や知人から聞いた話をもとに書いた記事”という体裁をとっているものが多いのが特徴です。
中でもおススメな作品を2つ紹介します!
①瘤談(※超おススメ)
友人から聞いた"石と夢にまつわる奇妙な話"の真相を探っていくお話です。
note記事の仕組みを最大限に生かしたギミックが隠されています!
怖さに関しても、梨さんの全作品の中でもトップレベルの怖さです。必読。
②にま
梨さんがオモコロに寄稿されている記事です。
誰でも知っている都市伝説、"口裂け女"に関するお話。
淡々と都市伝説を"分析していく"という斬新な演出が特徴です。
考察好きは絶対ハマります。
フェイクドキュメンタリーQ
架空のドキュメンタリー風のホラー作品を扱っているYoutubeチャンネルです。
このチャンネルに関しては
とにかく第1回を見てくれ。
しか言えません。ホントすごい作品ばかりです。これ無料で見れていいんすか!?ってレベル。
あまりにも映像がリアルすぎて、初見時はテレビ番組の無断転載かと勘違いするレベルでした。
フェイクドキュメンタリーQの特にお勧めしたいポイントは、作中に登場する”怪奇現象や違和感"に対し、まったくと言っていいほど回答が用意されていないこと。視聴後、やり場のない不気味さだけが残る感じ、サイコーです。
考察の余地しかないので考察好きな方はぜひ。
コメント欄には考察をされている方が多数いるので、くれぐれも視聴が終わった後にチェックすることをお勧めします。
フェイクドキュメンタリーQのチャンネルはこちら↓
禁祀: occult
この作品はホラー短編集"忌録: document X"の著者でおなじみの阿澄思惟さんの作品です。
"禁祀: occult"は短編集で、7つの短編が収録されています。
この作品の特徴は、各短編が様々な媒体を模して書かれているという点です。
例えば、インターネット掲示板のスレッドを模した短編もあれば、老人に対する聞き込み調査の書き起こし、民俗学的な資料の束など、ジャンルは多岐にわたります。
一見すると、それぞれの短編は内容や年代がバラバラなため、短編同士には何のつながりもないように感じます。
しかし、読み進めていくうちに、これら7つの短編は決して無関係とはいえないのではないか、という疑念や嫌な予感が湧いてくるのがこの作品のサイコーに面白い点です!
ただし、この作品は読者に対して与えられるヒントがあまりにも少なく、考察しようとするのはあまりおススメできないです。
(多分、考察を楽しむための作品じゃないですし、"真相"のようなものも詳細には考えられてないと思います)
それよりも、様々な媒体をあたりながら、その背後に隠れた禁忌っぽい存在、そしてその規模の大きさを感じ取って、なんか気持ち悪いなぁ...ってなる感じを楽しむのがよいかと。
ノリで読みましょう!
もちろん、民俗学的要素満載なので、民俗ホラー成分を摂取したい方はぜひ。
禁祀: occultはこちらから↓
まとめ
今回は民俗ホラー・都市伝説ホラーを中心におススメのホラー作品を紹介しました。
ほかにも面白い作品を見つけたら、また追記していこうかなと思います。